うつから復職3つのポイント

復職したて

① 仕事より健康第一で

健康:仕事=6:4くらいで

復職直後は疲れを感じやすいです。

リハビリ出勤→復職という環境の変化は、しばらく疲労やストレスを伴います。

健康>仕事

環境変化のストレスや疲労に対処できるようにする訓練する期間と位置付けましょう。

100%の力で働かない

復職後いきなり全力で仕事をすることは無理です

飛ばし過ぎて疲労回復ができずにパフォーマンスが低下する、さらに疲労がたまる・・・

うつ病再発のトリガーにすらなり得るのです。

(そのような意味からも復職後半年ていどは、後述しますが配意を得られるように会社とよく話しておくことが大切です)

繰り返しますが、ストレス対処の訓練の期間であると位置付けましょう。

生活習慣を維持する

復職時はリワークプログラムやリハビリ出勤を経ているので生活習慣は整った状態だと思います。

せっかく苦労して適正な生活習慣を取り戻したのです。

それを崩さないようにしましょう。

繰り返しますが、

健康:仕事=6:4

くらいで、健康第一、生活習慣の維持につとめましょう。

うつ病は隠れただけ

復職してもうつ病から寛解したばかり、あるいは回復期~維持期の途上に過ぎません。

うつという厄介な内なる隣人
うつはこころの「癌」寛解するが治癒はしない「今」のところ、うつが再発する気配はありません。しかし、わたしはうつはこころの癌だと思っています。うつ病が寛解したのうち、2~3人に一人は再発するともいわれているからです。高率過ぎます。しかも、再発...

そのことを忘れずに「わたしがわたしを助ける」ことのできる、ストレス対処の実践が不可欠です。

「がんばり過ぎないことがんばる」

調子がよくても油断しないようにしましょう。

うつを再燃させない

復職=新しい働き方=持続可能な働き方=うつを再燃させない働き方

をつくるということです。

これまでと同じ仕事のしかたではうつ病が再燃して再休職のスパイラルに陥ります。

②復職後半年は慎重に

これまでの仕事を取り戻そうとして「急発進」「垂直復活」などもってもほかです。

復職後しばらくは自身のこころモニタリング、ストレス対処に専念すべきです。

通常1か月は気をつけようといわれますが、わたしは半年は慎重になるべきだと思います。

理由は、

  • 環境の変化と伴う(リハビリ出勤→復職)
  • こころの日内変動、週間変動をみる
  • 原職復帰でストレス対処がうまくできるかどうか
  • 仕事の勘は急には戻らない
  • 服薬の状況(維持、増量、頓服、減薬)
  • 家庭と仕事の両立はどのていどできるか 等

個人によって生活の背景は異なるし、かかえている事象も様々です。

それらが、そもそものうつ発症の原因・遠因ということもあります。

そのために、こころの状態、ストレス対処がしっかりできているかなど、様子を見るには半年ていどの期間が必要です。

決して無理をしないことです。

③会社を味方にする

休職より復職の方が難しい

おそらく、休職するより復職するほうが難しいと思います。

休職は主治医の診断書だけで済みます。

しかし、復職は本人・主治医・産業医・人事部が関係してきます。

主治医は患者の味方ですが、産業医は、休職者・主治医・会社、いずれに対しても不党不偏、中立な立場です。

産業医は休職者の心身の状態が事業所の労働内容へ復職妥当かどうかを判断します。

休職者はよい状態で復職したいと思います。

人事部は復職後「復職前の戦力」として復活し得るかどうかを検討します。

四者の一致点

それぞれ、立場が異なる一方、

復職希望者・主治医・産業医・人事部(会社)、四者は一点のみ一致する目的があります。

それは、「円満な復職」を望んでいることです。

そのため、休職者の心身の状態はよく見極められます。

最終的な復職の決定権は会社にあります。

わたしもこの1年2か月の休職の間、3度目の復職面談でOKが出たくらいです。

通常、このようなハードルがあるため、

復職が実現したときは心身共に社会復帰に相応しい状態と考えてよいでしょう。

会社を味方につける

復職はゴールではなく、スタートです。

復職=新しい働き方=持続可能な働き方=うつを再燃させない働き方

を意味します。

そのことをよく考えて、上長に明確に伝えましょう。

とくに、復職直後は以下の点はすぐに伝えるべきです。

  • できること
  • できないこと
  • 工夫できること、したいこと

これまでと同じ仕事のしかたでは再びうつが再燃して再休職のスパイラルに陥ります。

会社は、まだうつ病が寛解したばかり、あるいは回復期~維持期で通院・服薬中の人を復職させるわけですから、何らかの配慮をすることは責務です。

自分の現状を伝えて適切な配慮を得ることは、会社を味方につけることにつながります。

そうすることで、会社としても復職者に相応しい処遇をするための参考になります。

会社と話す勇気を

といっても、上長にこういう話を切り出すのは勇気がいると思います。

しかし、何も伝えなければ、会社は復職者の心身は回復したと思い、休職前のパフォーマンスをなるべく早く要求してくるでしょう。

会社とよく話しておかないと、会社の認識と復職者の状態のアンマッチが発生し大きなストレスを発生させます。

アンマッチを防止するために定期的に上長に言葉で伝えましょう。

それにより有益なアドバイスが得られることもあります。

会社側も復職者に対し正しい対応すべきという意識をもってもらえるでしょう。

そのためにも、勇気をもって、落ち着いて、ゆっくり、はっきり話すことです。

きっとできます!

死の崖を這い上がってきて「今」があるわけです。

うつ病急性期の苦しみを考えると、再燃→再休職はもうごめんです。

それに再休職は会社にとっても損失です。

会社は、「休職前は敵」「復職後は味方」

できます、きっとできます!。

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