リワークプログラムへの通所①

リワークプログラム

わたしが復職を果たした大きな要因のひとつにリワークプログラムへの通所がありました。

そこで復職へ向けての様々な作業、うつ病の再発率を下げる訓練を受けました。

リワークプログラムとは?

リワークプログラムの「リワーク」はreturn to workの略称です。

うつ病などの精神疾患のために休職している人達に対して、復職へ向けたリハビリテーションを提供する施設で実施されている訓練プログラムのことです。

リワークプログラムの内容

前提として定時に施設出所、定時退所することで「1日職場へ疑似通勤」することを想定しています。

(施設によりますが、1日6~7時間くらいのプログラムです)

そこでは、仕事に近い内容のオフィスワークや軽作業、関連図書のレポート作成、復職後にうつ病再発を抑制するための教育や認知行動療法の理解と実践などの心理的アプローチも行われます。

通所に慣れてくると、休職になった時の働き方や考え方を振り返ることで休職に至った要因を整理して復職した時に同じ状況に陥らないための自己訓練も行います。

うつ病の再発率は高すぎる

わたしが恐れているのは、うつ病が再発することです。

うつ病経験者はみんなそうです。

うつ病の再発率の高さはデータも示している

うつ病にかかっても数ヶ月で症状が治まる人が多いのですが、大うつ病性障害と診断された人の40%が1年後になお大うつ病エピソードの診断基準を満たしており、それ以外でも20%の人が何らかの抑うつ症状を呈していたという報告もあります。いったん改善しても約60%が再発しますし、2回うつ病にかかった人では70%、3回かかった人では90%と再発率は高くなります。

(*出典:厚生労働省 うつ対策推進方策マニュアル-都道府県・市町村職員のために-)」

リワークプログラムと復職

一方、復職についてはリワークプログラムの効果が示されています。

うつ病等の疾患により休職している方、休職している社員の職場復帰を進めようとしている企業の方に、医師の助言を得ながら、円滑な職場復帰のための支援を行っています。東京障害者職業センター(リワークセンター東京及び多摩支所)では、平成26年度以降に、3,200人以上がリワーク支援を利用し、毎年80%以上の方が職場復帰を果たしています。

(*出典:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構東京支部 東京障害者職業センター)」

リワークプログラムと復職後の就労継続性

さらに、リワークプログラム利用者の復職後の就業継続率の高さも示されています。

85施設のリワークプログラム利用者5014人について検討した。リワークプログラムからの脱落率は20.5%であり、利用者の復職1年後の就労継続推定値は83.2%であった。調査Ⅱでは、リワークプログラム利用者と非利用者について、傾向スコアによりマッチングした446人の復職後の就労継続性を比較した。その結果、リワークプログラム利用者の就労継続性は有意に良好であった(p=0.001)。Cox比例ハザードモデルによる多変量解析においても、非利用の場合のハザード比は2.343 (95%CI: 1.456-3.772)であり、リワークプログラムの再休職予防効果が示唆された。

(*出典:厚生労働科学研究費補助金 「精神障害者の就労移行を促進するための研究」平成28年度 総括分担研究報告 障害者政策総合研究事業(精神障害分野)精神障害者の就労移行を促進するための研究 分担研究報告書 ) 「リワークプログラム利用者の復職後1年間の就労継続性に関する大規模調査」)

やはりリワークプログラムの効果はある

さらに長期のデータにも出ています。

リワークプログラム利用、非利用者での間で1000日後就業率の差が約30%もあります。

2~3年うつ病が再燃しなければ、その後の就業は安定継続できる傾向が示されています。

つまり間接的にうつ病の再発率を大きく抑制していると考えられます。

(*出典:復職後の就労継続性に関する効果研究 ~Multicenter Retrospective Study(多施設共同後方視的研究)~ 平成24年度厚生科学研究)

リワークプログラムの開始に向けて

リワークプログラムの集団とは「復職したい」という同志の集まりです。

つまり、社会復帰=経済活動への復帰=家庭を支えることを目的にした人たちの集まりです。

うつ病のわたしを支えてくれた人たちの共通点
わたし一人ではうつ病は回復できなかったうつ病は孤独な病気かもしれせん。でも、支えになってくれる人が少なからずいるのも事実です。うつ病のわたしを支えてくれた人たちには共通点があります。わたしを支えてくれた人の共通点とにかく話を聞いてくれる肯定...

リワークプログラムを実施している機関は公的な施設と民間の施設があります。

わたしが通所したリワークプログラムは公的施設でした。

利用料は¥0でした。通所3か月間タダでした。

ただし、入所のハードルは高めです(後述)。

民間施設の通所は、ハードルは低いですが有料です(保険適応です)。

きっかけ

通所のきっかけは産業医に薦められたからです。

丁度わたしのうつ状態が少し和らぎはじめた時期でした。

わたしは早期の復職を希望したのですが、その前にリワークプログラムを受けたほうが、スムーズな復職につながるからとのことでした。

さっそく、通称、職業センターと呼ばれている施設へ直接電話しました。

はじめてのカウンセラー面談

幾分緊張しながら予約日に担当カウンセラーとはじめて話をしました。

うつ病休職の背景、きっかけ、休職後半年の過ごし方、家庭のこと・・・

様々話しました。

それをひとつひとつ受容、共感してくれました。

気づいたら2時間近く経っていました。

それだけでも随分気持ちが晴れました。

通所の条件

リワークプログラム通所は理由のない欠席、遅刻、早退は認められません。

通所許可のためには、事前に通所に耐えうるか「自己訓練」が条件があることを説明されました。

  • 主治医・産業医から通所の同意があること、
  • 約1か月1日約8時間(平日のみ)、戸外で人の集まるところに通って(例えば、図書館、自習室、カフェなど)読書や勉強など何らかの作業をすること
  • 生活日誌をつけること

この頃、うつ病休職も半年以上経っていました。

続きは後稿にて~

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