うつの奈落の底へ落ちた2つの要因~プロローグ

うつへのみち

今回からしばらく、過去を振り返り、うつ病に至った道をお話します。

(やっとこのことを落ち着いてお話できるこころの状態に復しました)

内容は辛く面白くないです。

わたしがうつ病になった原因は以下の2つです。

はじめにまとめをお話します(次回から1つずつお話します)。

わたしのうつ病の2つ原因

①モラルハラスメント

「言葉や態度、身振りや文書などによって、働く人間の人格や尊厳を傷つけたり、肉体的、精神的に傷を負わせて、その人間が職場を辞めざるを得ない状況に追い込んだり、職場の雰囲気を悪くさせることをいいます。パワハラと同様に、うつ病などのメンタルヘルス不調の原因となることもあります。」(*1)

当時の上長はモラハラが日常でした。

上記の定義のうち、わたしを苦しめたのは「言葉や態度、身振りや文書などによって、働く人間の人格や尊厳を傷つけたり・・」が相当します。

本来、上長の役割は、(私見ですが)部下が働きやすい環境をつくる、困ったときの相談相手になる、得意先での失敗は一緒に謝りに行く、この3つだけだと思っています。

ところが、この上長は3つともできませんでした。

上長の常識的業務はチームとして成績を挙げる責任があり、部下との「役割の分担」は事実上不可能です。

一蓮托生の関係です。

この原則を破ると必ず誰かのこころを破壊します。

この上長の基本スタンスは、成果は認めるが(当たり前)、失敗の責任は取らない、現場での行動は全て本人の責任、部下の意見は聞かない、タスクのプロセスがわからない、自身の見解のみを押し付ける、上長のさらに上長のブロック長の方針が全て、現場スタッフの気持ちに一切に寄り添わない・・・

そのため、わたしは孤独に陥りこころを病みました。

2年半もこの状況にさらされるとうつ病になりました

(詳しく書くとキリがないのでこのくらいにしておきます)

②アナジー(anergy)効果

「アナジー効果とは、M&Aにおいて発生するマイナスの効果のことです。これは、買い手企業と売り手企業がそれぞれ単独で事業を行う場合よりも、統合することで生じるマイナスがより一層顕著になる現象を指します」(*2)

5年前の会社の無謀な組織統合がこれに該当します。

具体的には会社は水と油の2つの領域の仕事を一人でやらせることにしたのです。

上層部はsynergy効果を狙っていたようですが、結果はanergy効果(統合による弊害)しか生まれませんでした。

水と油は混和しません。

仕事は数倍になり誰も仕事をこなせる状況ではなくなりました。

一日が72時間あれば、もしかしたらできるかも知れません。

しかし、地球上の生物には遍く一日24時間しか与えれていないことを会社の上層部は知らないようです。

穿った見方ですが、会社はリストラしたかったのでしょうが、それをせず、労働意欲を失わせ能動的に退職者を増やす方法をとったようにすら思えます。

若くて優秀な社員から見切りをつけてどんどん転職していきました。

管理職ですら、無理と悟り転職していったひとも少なくありませんでした。

知り合いの社員も多く辞めていき寂しくなりました。

つまり、すべての社員がanergyの被害に遭っているということになります。

社内の環境は悪化、誰も意欲的に仕事に取り組まなくなりました。

もはや、人事考課や評価基準が破綻しているからです

5年もanergyにさらされるとうつ病になりました。

(詳しく書くとキリがないのでこのくらいにしておきます)

自己分析

わたしのうつ病の原因を割合に換算すると、

  1. モラルハラスメント 40%
  2. アナジー(anergy)効果 60%

という感じでしょうか。

そして休職

主治医以外相談相手のいないまま、わたしは追い詰められ、休職のやむなきに至りました。

その時主治医は「もう、十分がんばった。休みましょう。うつの症状が現れています。診断書を書きます」ときっぱり発言されました。

わたしは声も発することができず涙を流しながら頷くだけでした。

あの時の主治医の判断に救われました。

あのまま勤務を続けていたら、破滅的な転帰を迎えていたことでしょう。

家族の反応

妻にだけ話しました。

「そう。ゆっくり休んで。(病気になったら)お互い様じゃないの」

そういってくれました。

慈愛の極みです。

一方、小学生の息子には、妻から「お父さんは体調が悪いからしばらくお仕事休むのよ」と言ってくれました。

わたしには助けてくれる家族がいる。

ありがとう。

ありがとう。

うつ病のわたしを支えてくれた人たちの共通点
わたし一人ではうつ病は回復できなかったうつ病は孤独な病気かもしれせん。でも、支えになってくれる人が少なからずいるのも事実です。うつ病のわたしを支えてくれた人たちには共通点があります。わたしを支えてくれた人の共通点とにかく話を聞いてくれる肯定...

上長の反応

わたしは休職診断書を貰っても会社への提出をまだ躊躇していました。

『社会からドロップアプトしてしまう・・・』

何だか現実の様に思えなかったのです。

1週間後上長に提出しました。

幾分驚いた表情で、

「いつからうつ病になったんだ?」

「2020年ころです。確定診断は2021年3月末です・・・」

「じゃあ、オレが赴任してくる前だな」

あの人らしい、責任回避の発言でした。

「・・・ブロック長には話しておくから、明日から休め」

とだけ言われて家に帰りました。

この時には完全にうつ病急性期でした。

休職に入ってからもうつの下降トレンドは続きました。

—–つづく。

(*1)厚生労働省 はたらく人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳

(*2)M&Aキャピタルパートナーズ

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